2014年07月10日

合同会社の設立をする際は持分を相続可能にしましょう


 会社法の改正が行われて以来、株式会社よりも設立コストが安い合同会社を設立して、資産管理会社とするケースが多く見受けられます。ただし、せっかく節税対策で合同会社を設立したとしても、株式会社と違う落とし穴があるので注意が必要です。

 合同会社と株式会社との大きな違いは、会社法上のデフォルトの設定が、合同会社の持分が相続の対象財産となっていないことです(株式会社の持分である「株式」は、当然相続の対象財産となります)。

 会社法607条には、以下のように定められております。
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【法定退社】
 社員は、・・・・、次に掲げる事由によって退社する。
・・・・
三 死亡
・・・・
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 また、会社641条には、以下のように定められております。
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【解散の事由】
 持分会社は、次に掲げる事由によって解散する。
・・・・
四 社員が欠けたこと。
・・・・
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 ここで「持分会社」とは、合同会社、合名会社、合資会社の総称です。
 また、「社員」とは、これらの持分会社の出資者のことであり、株式会社でいう株主同様、持分の所有者であります。

 すなわち、一人会社で合同会社を設立し、その方が死亡してしまうと、その時点で合同会社は解散してしまう、ということになります。
 
 これでは相続対策として合同会社を設立し不動産を所有させた意味がなくなってしまうので、社員本人が死亡した際に相続人が持分の相続が可能な状態にしておく必要があります。

 会社法608条において、以下のような特則があります。
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【相続及び合併の場合の特則】
 持分会社は、その社員が死亡した場合又は合併により消滅した場合における当該社員の相続人その他の一般承継人が当該社員の持分を承継する旨を定款で定めることができる。
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 具体的には、合同会社の設立登記で定款を作成する際に、以下の条文を追加しておきます。

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(法定退社及びその特則)
第●条 各社員は、会社法第607条の規定により、退社する。
2 前項の規定にかかわらず、社員が死亡した場合又は合併により消滅した場合における、当該社員の相続人その他の一般承継人が、当該社員の持分を承継することとする。
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 最近は、クラウドサービスなどで、ご自身で設立登記をされる方もいらっしゃるので、合同会社設立の際には、以上の点につき、ご注意いただければ幸いです。


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posted by ふみふみ at 15:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 資産形成コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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