2012年11月09日

みなし外国税額控除について


 これから外資を呼び込んで大規模なインフラ開発を行おうとしている開発途上国においては、自国の経済開発促進のため外国企業の誘致を図り、その手段として外国企業の特定の所得に対する租税の減免措置を講ずる場合が頻繁にあります。日本の企業が東南アジアの開発に進出する例などが、それに当たります。

 ところが、その外国企業の本国において、日本のように全世界所得に対して課税を行うとすると、これらの開発途上国の意図する租税の減免措置の効果がえられず、結果としてその外国企業の本国の税収をただ増加させてしまうことになります。これでは、その外国企業には何ら租税面で恩恵が及ばないこととなります。

 このようなことから、開発途上国は、租税条約の締結にあたって、自国の経済開発促進のための租税の減免措置が、その目的とする外国企業のための租税の減免措置となりえるように取極めることが通例となります。具体的には、その外国企業の本国における外国税額控除の適用に際して仮にその開発途上国での租税の減免措置がなかったとしたら納付したであろう租税の額を外国で課された租税の額とみなし外国税額控除を認めるという方式を採ることです。
 このように、実際には納税されていない外国の所得税を納付したものとして外国税額控除を行うという方式は、一般にタックス・スペアリング・クレジットといわれています。


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posted by ふみふみ at 15:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 国際税務を武器にする時代です | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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