2012年11月08日

海外子会社からの受取配当金は益金不算入

 
 平成21年度の税制改正により、平成21年4月1日以後に開始する事業年度より、外国子会社から受ける配当などの額につき、その配当などの額の95%相当額を内国法人の各事業年度の所得の金額の計算上、益金の額に算入しないことができるようになりました。これは、従来のように外国子会社の配当金に国内で課税されてしまうと、わが国企業が海外市場で獲得する利益の国内還流が阻害されるため、間接外国税額控除制度に代えて創設されたものです。

【制度の概要】
 内国法人(日本国内に本店または主たる事務所を有する法人をいいます。以下同じです。)が、外国子会社から受ける配当などの額について、その配当などの額の95%相当額をその内国法人の各事業年度の所得の金額の計算上、益金の額に算入しないこととする(=非課税所得とすることとする)制度です。
 なお、この制度の適用を受けるためには、確定申告書に益金の額に算入されない配当などの額およびその計算に関する明細を記載するとともに、一定の書類を保存する必要があります。

【従来からの変更点】
 従来においても、外国法人税と日本の法人税の二重課税を排除する措置がありましたが、それは外国子会社からの受取配当金を益金に算入する一方で、間接外国税額控除という制度を活用する方法でした。ただし、これは外国子会社からの受取配当金を日本の税率で計算してしまい、そこから海外で前払いしていた税金を単に差し引くだけなので、二重課税こそ排除されるものの日本の税率で課税されてしまうことに変わりはありません。これに対して、新規に創設された外国子会社配当益金不算入制度では、外国子会社からの配当に日本の法人税を課さないことによって、二重課税を排除しようというものです。つまり、従来は外国子会社配当について日本の法人税率で法人税が課されていたものが、外国子会社配当益金不算入制度では、受取配当部分に限り外国の法人税率による課税で完結するという変更があったと言えます。

 ただし、そうはいってもタックスヘイブン対策税制により、タックスヘイブンにある外国子法人に日本親会社等からの独立性が見い出せない場合は、日本法人の所得に外国法人の所得を合算して日本の税率で課税されることになるので、注意が必要です。


参考になるサイト
 国税庁:http://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/joho-zeikaishaku/hojin/091228/01_02.htm


<<<「国際税務を武器にする時代です」の記事一覧 へ戻る

   <<< 「ブログの目次」 へ戻る




posted by ふみふみ at 18:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 国際税務を武器にする時代です | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。