会社を経営するための方針、哲学は千差万別ですが、会社が成長発展するかどうかは、何によって決まるのでしょうか。
まずは、成長市場で勝負をしているかどうかは、重要なポイントになります。市場のサイクルには、黎明期、成長期、成熟期、衰退期があると言われてますが、成熟期の後半から衰退期にに差し掛かっている市場で成功するのはなかなか容易ではありません。かといって、市場参入が早過ぎて、市場が発展する前に資金が底を尽き失敗する例もあります。優秀な経営者は、市場に参入するタイミングが上手く、また将来的に成熟して衰退することも計算に入れて行動しております。
さて、それでは同じ市場にいて、勝者と敗者を分けるものは何でしょうか。
● 例えば、売り上げの拡大を目指すアグレッシブな経営手法もあれば、余計な固定費はかけず過度な冒険はしないディフェンシブな経営手法もあります。
● モノづくりにトコトンこだわる会社もあれば、マーケティング戦略に主眼をおく会社もあります。
● 海外に積極的に進出する企業もあれば、あくまで国内にとどまる企業もあります。
● 仕事(会社)と遊びは別と割り切ってお堅い業務をやっている会社もあれば、仕事(会社)=自分のやりたいことを一致させて、楽しめることをビジネスしている人(会社)もいます。
● 代表者への仮払いや貸付金が徐々に増えていく会社もあれば、代表者への未払金や借入金が徐々に増えていく会社もあります。
会社が伸びていく場合、大きく分けて、以下の3つのパターンがあると思います。
・時代の流れに乗る
・取引先の成長に連動して自社の事業規模も拡大する
・経営者の「自己管理能力」「リーダーシップ」の強さで成長する
時代の流れに乗って急成長する会社は、風向きが変わった際に失速する可能性があります。したがって、成長期であるうちに、成熟期もしくは衰退期に移行した場合の対策が必要です。もっとも悪いケースは「調子に乗る」こと。今の勢いが永遠に続くと勘違いした瞬間に失速は訪れものです。在庫を抱え過ぎた、人を雇い過ぎた、高額家賃のオフィスに引っ越してしまった、など、タイミングを見誤った判断が経営に重くのしかかる負債となります。
一方で、経営者の「自己管理能力」「リーダーシップ」で成長している会社は、経営が安定します。ただし、経営者は人間としてある程度の高みを極める必要がありますので、日々勉強、日々精進です。
他人をコントロールするのはなかなか思うようにいかないものですが、自らをコントロールすることもそう簡単ではありません。「怠けたい心」「楽をしたい気持ち」に打ち勝って、自らを律すること、を毎日継続させます。毎日、営業活動、マーケティング活動、役職員とのコミュニケーション、取引先とのコミュニケーションで自分にルールを設け、それを継続的にこなしていくことにより、安定的に仕事の引き合いがあるという流れを呼び込みます。
そして、その自己管理能力をリーダーシップに転嫁させ、職員の教育・指導に当たることにより、会社全体が成長していくことになります。これは運頼みの経営ではなく、常に時代を見据え、自己を顧みて、次にとるべき戦略は何か、常に考え続けるということにも繋がります。私のクライアント様にもそのような経営を実行されておられる経営者の方が何人かいらっしゃいまして、お付き合いさせていただくことにより非常に学ぶべき点が多く、日々感謝しております。
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